投資に必要なのは「賢さ」ではなく「原則を守る力」

※この記事は『投資の大原則』(バートン・マルキール/チャールズ・エリス 著)をもとに書かれています。


1. この本はこんな人におすすめ

「投資を始めたが、何が正解かわからない」

「情報が多すぎて、どれを信じていいか混乱している」

そんな悩みを持つ投資初心者〜中級者に向けて、“投資における永続的な原則”をわかりやすく整理して教えてくれるのがこの一冊です。

効率的市場仮説のパイオニアであるマルキールと、機関投資家の指南役エリスという2人の賢人が、時代に左右されない投資の核を丁寧に解説しています。


2. 要点まとめ:この本が教えてくれること

  • 市場は効率的で、予測はほとんど意味をなさない  情報は価格に織り込まれているため、個人が“先読み”するのは無理がある。
  • 最適な戦略は「コストを抑えた分散投資」  ETFやインデックスファンドを使って広く薄く投資するのが王道。
  • 「時間を味方にする」ことで、投資成果は安定する  長期で保有し続けることが、最終的にリターンを最大化する。
  • 投資の最大の敵は“自分自身の感情”である  暴落時に慌てて売る、バブルで飛びつくなど、感情に流されないことが重要。
  • シンプルなルールを徹底することが、複雑な戦略より勝る  頻繁な売買ではなく、積立とリバランスを淡々と続ける方が効果的。

3. 印象に残ったポイント(筆者の視点)

これまで投資書を多く読んできた中でも、本書の最大の特徴は**「ルールがぶれない」**ことだと感じました。

特に「市場を予測することはできない」という一貫したメッセージは、日々チャートに翻弄されがちな投資家にとって強烈なカウンターです。

エンジニアとして論理的に物事を考える習慣がある自分にとって、この本は“感情に惑わされないための設計図”としても機能してくれました。


4. この本はこんな人に刺さる!

  • 投資を始めたばかりで、何に手を出すか迷っている人
  • SNSやメディアの情報に振り回されてしまう投資初心者
  • 長期的に資産を育てたいが、戦略に確信が持てない人
  • 自分の投資ルールをまだ確立できていない中級者
  • コストやリスクを抑えつつ着実に運用したい人

5. まとめ:複雑な時代に“シンプルな原則”を信じる価値

『投資の大原則』は、投資の世界における“ノイズ”をかき分け、本当に守るべき基本だけを残してくれる一冊です。

短期のニュースや流行に惑わされがちな今だからこそ、**「コストを抑え、分散して、長期で持つ」**という王道に立ち返る価値があります。

派手さはありませんが、投資人生を支える“根”を育てるための必読書です。


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