ローカルの config.yaml で published: false を true に書き換えて、Sync Changes のボタンを押すまでに、5 回くらい読み直しました。設定ミスで「全章無料公開」を一発でやらかすパターンを避けるため、というのは半分本当で、もう半分は、たぶん単に手を止めたかっただけです。
書きました、出ました。『Claude Code で LLM Wiki を育てる——第二の脳の作り方』、Zenn Book として公開されています。
出ました
- タイトル:Claude Code で LLM Wiki を育てる——第二の脳の作り方
- 全 9 章 / Freemium 構成(前半 3 章は無料)
- 価格:500 円
- 公開日:2026 年 5 月 10 日(日)
当初は 6 月末公開でアナウンスしていたのですが、執筆・推敲・レビューがすべて想定より早く片付いたので、前倒して今日にしました。「準備が整ったらすぐ出す」のは、一人開発・一人執筆の身軽な特権だと思っています。
この本は、何を実装した記録か
きっかけは Andrej Karpathy 氏が 2026 年 4 月 4 日に GitHub Gist で公開した llm-wiki.md という Markdown 1 枚です(原典 Gist はこちら)。
簡単に要約するとこうです(私の理解)。質問のたびに RAG でゼロから検索し直す代わりに、素材を読んだタイミングで LLM が構造化済みの「Wiki」に書き出しておけば、知識は読むほど複利で積み上がる、というアイデア。Karpathy 自身が idea file と呼ぶ形式で、実装は読み手の LLM エージェントに任せる、という前提の文書です。
本書は、その idea file を私なりに咀嚼して、Claude Code と Obsidian、cron、iCloud Drive で自分の Mac mini 上に実装し、1 週間動かしてみた運用記録です。Karpathy 公認でも Karpathy 監修でもありません。一人のエンジニアが Gist を読んで「これ、自分の環境で動かしたらどうなるか」を試した、それだけの本です。
ただ、動かしてみたら、思った以上に面白い変化が起きました。詳しい背景や設計思想は紹介記事にまとめているので、こちらもよろしければ。
公開してみての心境
執筆 9 章ぶん、推敲も一通り終わって、NotebookLM でのレビューも問題なし——という確認を経ても、「本当に出していいんだろうか」とは何度も思いました。
技術書を書くのは初めてではないですが、有料書籍として 500 円とはいえお金を取る形で出すのは初めてです。書いた本人としては「これで動く」「これで複利が回る」と確信を持って書いた内容ばかりですが、読み手にとってどう映るかは、実際に読まれてみないとわかりません。
最初の購入者が現れたら、たぶん挙動不審な顔で Zenn ダッシュボードを開いて、その人の存在を確認します。お金が動くのを確認するためではなく、「ああ、誰かが読み始めてくれた」という事実を実感するためです。
そういう種類の不安と高揚の混ざった気持ちを、いま味わっているところです。
これから出す補足記事の予告
書籍本体に書ききれなかった話や、本文を追加でどう活用するかの話を、補足記事として 3 本ほど予定しています。
- 第 5 章(RSS 自動収集)の実装小ネタ
- 第 6・7 章(Mac mini cron × デイリーダイジェスト)でハマったポイント
- 公開して 1 週間後の振り返り——読者反応や予想外の使われ方など
順次このブログで公開していきます。書籍を買わなくても読める内容にする予定なので、書籍が「自分には合わなさそう」と思った方も、補足記事だけ拾ってもらえれば嬉しいです。
ブックマークしてくれた方へ
紹介記事を読んで「ブックマークだけしておく」と言ってくれた方、ありがとうございます。当初の予告より少し早い公開になりましたが、その分、待たせる時間を最小化したかったというのが本音です。
書籍ページの「いいね」、または X で気になった引用ポストへのリアクション、感想ツイート、いずれの形でも反応を見つけたら、たぶん飛び上がって喜びます。タグは #LLMWiki に揃えてあります。
最後に
「読書×行動」の構造を、技術で自動化したらどうなるか——その問いに対する、現時点での自分の答えがこの 1 冊です。
公開直前まで悩んだ細部(章構成・無料範囲・価格)も、すべて含めて 9 章として並べてあります。気になる方はぜひ、無料章だけでも目を通してみてください。
class Publication:
def __init__(self):
self.title = "Claude Code で LLM Wiki を育てる——第二の脳の作り方"
self.chapters = 9
self.free_chapters = 3
self.price = 500
self.status = "draft"
self.mood = "nervous_and_excited"
def read_gist(self):
self.inspiration = "karpathy/llm-wiki.md"
print("Karpathy 氏の Gist を読む。「これ、自分で動かしたらどうなる?」")
def implement(self):
self.stack = ["Claude Code", "Obsidian", "cron", "iCloud Drive", "Mac mini"]
print("Mac mini 上で第二の脳を 1 週間動かしてみる。")
def write_book(self):
self.status = "writing"
print(f"運用記録を全 {self.chapters} 章にまとめる。")
def proofread(self):
print("推敲、NotebookLM レビュー、再推敲。")
def publish(self):
# config.yaml の published: false → true を 5 回読み直し
for _ in range(5):
assert self.free_chapters < self.chapters, "全章無料公開、回避!"
self.status = "published"
print("published: false → true、Sync Changes。")
print(f"Zenn Book 公開:全 {self.chapters} 章 / 前 {self.free_chapters} 章無料 / {self.price} 円")
def wait_for_first_reader(self):
if self.status == "published":
print("挙動不審な顔で Zenn ダッシュボードをリロード中…")
try:
book = Publication()
book.read_gist()
book.implement()
book.write_book()
book.proofread()
book.publish()
book.wait_for_first_reader()
except Exception as e:
print("公開直前にバグ発生。コーヒーを淹れ直して再挑戦します。")
finally:
print("🖖 Live long and learn.")🖖 Live long and learn.
